社会心理学者フェスティンガーとカールスミスの行った実験です。
ある男子学生グループに”非常に退屈な作業”を1時間延々続けてもらい、作業終了後、別の女性グループに「作業はおもしろかった」と告げてもらいました。
女性グループも同じ作業を終了したの後、謝礼として一つのグループには1ドルを、もう一つのグループには20ドルを支払いました。 さて、どちらのグループが、「作業は面白かった」と評価する学生が多かったでしょうか?
みなさんは、「より多くの謝礼を受け取ったグループの方に決まっている!」と思うかもしれませんが答えは逆です!
実験結果から、20ドル受け取ったグループよりも、1ドルしか受け取らなかったグループの方が「作業は面白かった」と評価する傾向があることが明らかになりました。
心理学では、このようなこころの現象を「認知的不協和理論」と呼んでいます。
なぜ、1ドルしか受け取っていないグループの方が「面白かった」と答えたのでしょうか?
20ドルのグループは、退屈な作業と引き換えに、それなりの謝礼を手にしました。しかし、他方のグループには報酬を受け取らなかったに等しい謝礼しか支払われませんでした。このグループは、「こんな退屈な作業で、たった一ドルの為に1時間も無駄にしてしまった」と思うわけですが、この不協和(ストレス)を「面白かった」と思うことで軽減させているのです。
一方、20ドル受け取ったグループは高額の謝礼を受け取っているので不協和はあまり生じません。よって素直に「作業は退屈だった」と答えたわけです。
仕事は楽しいに越したことはありません。でも、あまり仕事ばかりの生活になってしまうと、本心から「楽しい」と感じているのか、楽しいと思い込むことで心を納得させているのかを、自分でも判らなくなってしまうようです。
仕事と私生活のバランスは大切に...